北欧旅行 6日目

学会旅行記

ストックホルム ドロットニングホルム宮殿とスコーグスシュルコゴーデン

起きたらもうスウェーデンです。早起きしたので日の出でも見ようかと外に出てみました。賑わっていたメインストリートも早朝は静かでした。日の出は雲で見えませんでしたが、朝焼けは綺麗でした。

この頃になると湾内に入っているので揺れはだいぶおさまっていました。朝食は付けなかったので、ストックホルムでの予定を確認しました。港から市中心部までは電車だとかなり歩く必要があることがわかり、バスを利用することにしました。船のレセプションでバスチケットを売っていたので購入しましたが、8ユーロと結構な値段でした。しかし、バスで待たずに快適にストックホルム中心のバスセンターに到着できました。

ストックホルムはヘルシンキより大分北欧らしさが薄れ、その分都会です。それでも所々に由緒ありそうな建造物があるあたりは北欧です。また、ヘルシンキより更に暖かいです。フィンランドでは必須だったニット帽を被っている人はあまりいません。それでも風が吹くとやはり寒く、十分な防寒対策が必要です。とりあえずバスターミナルから出てみたものの、右も左も分かりません。今回の旅行はすべてのホテルを中心部から徒歩圏内で選択したのですが、スーツケースを引いて迷うのはなかなか辛いです。通りがかりの老紳士に道を尋ねると、ホテルまでわざわざ歩いて案内してくれました。お礼を言うとそのまま立ち去っていきました。僕も外国人には優しくしようと心に誓いました。

ホテルはセブンイレブンの近くで、地下にありました。メールに記載されたドアコードを入力して中に入り、階段を降りると受付があります。受付は10時から17時までしか人がおらず、17時以降に到着した場合、自分の名前が書いてある封筒を探しその中に入っている鍵を使って部屋に入ることになります。僕は11時前にホテルに着きましたが、部屋が空いているとのことでチェックイン時間より大分前でしたが部屋に入ることができました。部屋にはユニットバスがなく、すべて共用スペースにあります。その分、共用スペースには大きな冷蔵庫やキッチン、ポットなどが充実しています。ドミトリー使用者が多いのか、共用スペースにずっといる人もいます。若い長期旅行者で外国人と友達になるには良いホテルだと思いました。部屋は広くて清潔なので問題ないのですが、タオルがレンタル25SEKかかるとのことで、1泊なので結局シャワー浴びませんでした。また、ホテルの目の前に大きなスーパーとバス停があるのは大きなメリットだと思います。

ストックホルムは世界遺産が2つあり、見どころが多いのに1泊なことから、早速観光に出かけることにしました。まずはすぐ隣のセブンイレブンで、公共交通機関24時間乗り放題のカードを購入しました。このカードは優れもので、地下鉄やバスを3回利用すれば元が取れます。ストックホルムはヘルシンキより大分大きいので、徒歩だけだとかなり苦行になります。短期旅行者にとっては必須のカードと言えます。セブンイレブンで普通に買うことができます。

まずはドロットニングホルム宮殿に向かうことにしました。ここで有用なのがSLアプリです。目的地を入力するとどの交通機関を用いれば良いか、出発時間はいつでどのくらい時間がかかるのかが表示されます。更に日本のアプリと違い、遅延があればリアルタイムで表示されます。このアプリのおかげでヘルシンキの旅行はとても簡単です。ホテルに帰るのも、バスの番号を覚えておけばいちいち歩かなくて済みます。実際、ホテルの前を通る65番のバスには大変お世話になりました。

ドロットニングホルム宮殿にいくには電車でまで行きその後バスに乗る必要がありますが、前述の通りで全く困りません。バス停を降りると、水に浮かぶように湖の奥にドロットニングホルム宮殿が見えました。さすが世界遺産、立派な佇まいです。湖沿いの道も彫刻が立ち並び綺麗に整備されています。

そのまま正面に向かい、広い庭園に出た。全貌がわからないくらい広大です。しかし、人が少なすぎます。5組くらいしか観光客がいません。しかも、中に入れるはずなのに入口がありません。近くのお婆さんに聞いてみると今日はお休みで中に入れないと言われました。世界遺産なのにそんなことがあるのだろうかと思いましたが、ググってみると土日以外は営業していないと書いてありました。10月はオフシーズなので観光客が少ないし、向かって右側には王族が今も実際に住んでいるので、仕方ないのかもしれません。宮殿の中を見られないのは残念でしたが、人がいないので庭園を独り占めして自由に写真撮ったり散策できるのは良かったです。庭園の木の剪定がまちまちで、形が統一されていなかったり歪んでいるのは国民性なのでしょうか。中国館まで歩いてみましたが、遠い割にあまり大したことはなかったです。しかし、今回初の宮殿ということもあり、特に湖側から見た美しさはとても素晴らしく、満足しました。

お昼はめぼしいレストランがなかったので、スーパーでサンドイッチを買って食べました。食費節約のためですが、十分美味しいです。

次いで、一旦ストックホルムに戻ったのち、明日の王宮見学のためチケットを買いに王宮へ行きました。王宮は人気があるので、チケットを事前に購入しておいた方が良いらしいとガイドブックに書いてあったからです。しかし、オフシーズンのためかチケットオフィスはガラガラで、しかも当日分しか売っていないから明日来いと言われました。王宮周辺の古い街並はガムラスタンと呼ばれ、人気の観光スポットです。ここは流石に観光客でいっぱいでした。細い路地の両面に中世のような建築物が建ち並び、カフェのテラスでは多くの人が食事を楽しんでいます。歩くだけで楽しいです。

国会議事堂まで歩いてみました。女の人が何かを訴えていました。

ガムラスタンは今夜や明日も来る予定なので、ざっと雰囲気を感じたところで、まだ時間があるのでもう一つの世界遺産であるスコーグスシュルコゴーデンに向かいました。ここもSLカードの乗り放題を用いて電車でスコーグスシュルコゴーデン駅まで行って徒歩ですぐです。

僕はお墓マニアなので、とても期待していた世界遺産でした。この遺産では、死者は森へ還っていくという北欧の死生観を具現化しています。何を言っているのかわからないと思いますが、現地に立つと実感できるような作りになっています。遺産に到着するとまず目の前に広大な丘がひらけていて、緑の芝生が眩しいです。

象徴的な大きな十字架が目を引きます。

その脇道にはハート型など個性的なお墓が並んでいましたが、これは著名人のお墓なのでしょうか。丘の頂上を超えると像のある建物と大きな池があり、丘を降りていくと日陰となり、徐々に森へと移行し森の中にたくさんのお墓があります。

広大な土地に、森とお墓が一体となっているのが素晴らしいと思いました。静寂の中で落ち着いた気分になります。お墓は日本と異なり個性的で色々な形や写真が載ったもの、傾いたものなど様々です。奥のビジターセンターまで歩きましたが、ビジターセンター自体はあまり大したものではありませんでした。敷地内には小さな教会があり、訪れてみたところ葬儀の最中であり、見学はできませんでした。こういった現在も生きている遺産というのは歴史的遺産と異なり見ていても興味深いです。帰り道に、自分の人生はもう眩しい芝生ゾーンは過ぎて、湖の辺かなと思いながら電車でストックホルムに戻りました。

夕食はスーパーでサラダボールを購入し、日本から持参したカップ麺と共に食べました。1日の生活費を5000円以内にすることを目指していたので仕方ありません。でも野菜が食べたかったのでおいしい。

夜はガムラスタンの夜景を見に再度ガムラスタンへ行きました。夜になるとライトアップされ、雰囲気が変わります。が、写真にするとあまり映えません。

実際はもっときれいです。細い路地まで行くと人は少ないですが、危険な感じはありません。

広場には救急車が停めてありましたが、ボロボロです。ウクライナと書いてあります。説明文を読むと、どうやらウクライナの悲惨さを示す目的で置いてあるらしいです。フロントガラスやドアなどに銃痕が多数あり、戦争の恐ろしさを感じられました。

イスラエルの戦争もそうですが、世界はどうなってしまうんだろうと不安になりました。カフェやアイスクリーム屋が美味しそうですが、値段を見ると諦めます。とにかく外食は高くつくので辛いです。細い路地で有名な階段状の路地にも誰もいませんでした。

一通り写真を撮って満足して、ホテルに戻りビールを飲みます。スーパーの安いビールを買っておいたのですが、とてもまずい。ライ麦パンの匂いの強いビールで、安いだけのことはあると思いました。

本日の歩数: 33780歩

本日の宿: City Hostel

本日の出費:

バス 8€

SL1日パス 185SEK

水 26SEK

昼食(スーパー) 30SEK

夕食(スーパー) 82SEK

ホテル宿泊費 8223円

合計 13844円

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